「STINK BOMB」いつの日か「GREEN THUMB」

「"STINK BOMB" いつの日か "GREEN THUMB" 」
2011年3月22日・サイト初出

信男が発生させたガスで失神した、人々や動物達の姿とは対照的に
甲府盆地内に、四季を問わず花が咲き乱れる光景。
あれは、レイチェル・カーソン著「沈黙の春」の序文・
「明日のための寓話」のような、破滅的な光景だろうか。

あるいは「兵器」には似合わない、そのシュールな光景は
ともすると「空気が読めない」と思われるほど
どこか飄々とした、信男の性格の反映か。

いや、それとも……パンドラの箱に残った「希望」にも似た
「災厄」だけではない、彼の力の「可能性」の現れか。

「兵器」と「花」―― 相反するイメージの言葉からは
様々な憶測が、時々頭をもたげるけれど。

2月中旬に描き上げ「甲府市の桜開花予想日一週間前」に
追いつくまで、この絵のアップを待つ間に
現実の世界に、次々と大きな悲しい災いが起こり
何度も心が折れそうになる今は
最後に挙げた想像を、強く持ちたいのです。

山梨のどこかで、咲く時を待つ桜のつぼみが
彼の手のなかで、ほんの少しでもほころぶのを想像しつつ。

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